かくかくしかじか 感想 大人になると共感してしまう作品です

僕の心に色々なものが突き刺さりました。大人が読むと、きっとどこかしら刺さる部分があるはず。

ネタバレせずにざっくりとどんなお話か言うならば、作者と絵の先生との思い出話。ただ、これだけなんです。文字で表現すると簡素に見えますが、中は全く簡素ではありません。

僕が「かくかくしかじか」を知ったのは、本として知ったのではありません。以下の言葉を知り、それが「かくかくしかじか」という本の台詞なんだと知ったのです。

描きたいものなんてなくていいんや
ただ描けばいいんや
目の前にあるものを
描きたいものなんか探しているからダメになる
描けなくなる

丁度、僕は次の仕事を探していました。
Webの会社も色々とあります。他者からWebサイトの制作を受注して作っている会社、Yahooやスマホゲーのような自社でコンテンツを作り運営している会社、運営するジャンルだって、ECかもしれないし、情報提供かもしれない。会社は色々ある。仕事の内容もそれぞれ違う。しかし、自分には「これがやりたい」というものがなかったのです。

「何がやりたいかわからない状態で、次の会社に入っても後悔しそうだ」
「この状況で再上京して後悔しないだろうか」
こんなことも思っていて、「何がやりたいかわからない」を理由に動き出せなくなっていたのです。

そんな時に
「描きたいものなんてなくていいんや」
「描きたいものなんか探しているからダメになる」
という言葉を見て、「これは絶対、今読むべきだ」と感じ、5巻まで一気に読みました。

もうね、それはそれは心を揺さぶられました。「やりたいことを探さない」という他に上京に関わる話も含まれていたからです。まさかのダブルアタックです。

結果、僕は地元で働いてみることにしました。

「描きたいものなんてなくていいんや」
「描きたいものなんか探しているからダメになる」
この言葉が心にタッチしたならば、読んでみることをオススメします。

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